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トップページ>知っておきたい身体の危険信号「すい炎」

知っておきたい身体の危険信号

患者数300万人以上 自覚症状が現れない肝臓病

消化吸収、血糖調整。生命活動に欠かせない、すい臓の働き

肝臓と比較すると10分の1の重さにすぎないすい臓ですが、実は生命活動に欠かせない重要な働きをしています。主な働きは2つあり、1つは「外分泌機能」、もう1つは「内分泌機能」と呼ばれる役割です。
■すい臓の働き    
㈰外分泌機能:消化酵素が食物中の栄養素を分解
すい臓は1日に約1.5リットルのすい液を分泌しています。すい液のなかには強力な消化酵素が含まれ、胆汁と混ざり合いながら、食物に含まれる脂質、たんぱく質、炭水化物を分解し、腸で吸収されやすい状態にします。
 
   
㈪内分泌機能:ホルモン分泌で血糖値をコントロール
インスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌して、血液中の糖分の量(血糖値)を調整します。健康な身体は血糖値が一定に保たれていますが、インスリンの分泌が正常に行われなかった場合、血液中の糖の濃度が高まり糖尿病を招くケースがあります。
 

すい炎の半数以上がアルコールと胆石が原因

重要な働きをしているすい臓ですが、実は身近な生活習慣が原因で病気を引き起こします。もっとも気をつけたいのが「すい炎」で、アルコールの過剰摂取と胆石が主な原因です。
■急性すい炎
通常、消化酵素によって、すい臓自身が消化されることはありません。ところがアルコールの過剰摂取によって消化酵素の分泌が高まると、すい臓自身に影響を与えてしまいます。胆石のつまりも、すい臓の細胞を壊す原因のひとつです。
■慢性すい炎
慢性すい炎もアルコールの過剰摂取が原因です。すい臓の炎症が長期間に渡って続き、すい臓の細胞が破壊され線維化していくのが特徴です。症状が進むと、白っぽく水に浮く軽い便が出るようになります。気になる症状がある場合には、早めに医療機関を受診してください。

すい炎を患うと、すい臓がんを発症する危険性も…

急性すい炎は、絶食や絶飲、消化酵素の分泌を抑える薬物療法を行うことで、すい臓の働きがもとに戻ります。一方、慢性すい炎は、たとえ軽症であっても線維化した細胞はもとに戻りません。残っているすい臓の細胞に負担をかけないよう、アルコールは禁止し脂肪食を制限するようにしましょう。
また厚生労働省の調査によると、慢性すい炎の患者は、一般に比べて、すい臓がんによる死亡率が7.84倍も高いという結果が明らかになっています。がんなどの重大な病気につながらないよう、生活習慣を見直すこと、思い当たる症状がある場合には、早めに診察・検査を受けることが大切です。
症状の原因を特定し、早期に治療することが大切です

急性すい炎は右上腹部の痛みが特徴ですが、慢性すい炎は腹痛を伴わず、食欲不振、だるさが起こることも。すい炎の症状はさまざまなで、他の病気でもみられる類のものです。気になる症状があるときは、原因を調べるためにも、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

 
 
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